新型コロナウイルス感染症 : みなさんがどうすべきか?2020.03.15

新型コロナウイルスと通常のインフルエンザが比較される記事を最近は見かけます。 しかし、どっちがどうのという話はあまり有意義ではなく、少し的が外れているように感じています。

今回のコロナウイルスは新種のウイルスです。 免疫力を持つ人がいない上に、有効なワクチンや治療法がまだ存在しません。 それゆえ、急激に感染が拡大すれば、一定の層に一定の確率で肺炎などの重症者が伴って急激に増えていきます。

このため、必要な治療を受けられなくなり「医療崩壊」を起こしてしまう可能性があります。 これは、自然治癒で治る軽症者が殺到しても同じことになります。 現時点でそうなってしまった国がある事からも分かると思います。

以前の記事でも書きましたが、PCR検査をすること自体はあまり重要ではありません。 現在は、医療崩壊を招かず、必要な人に必要な治療が提供できるように維持し、重症化から亡くなる方の数をどれだけ減らせるかという事が大事な時期かと思います。

今回は具体的な対処法を共有しようと思います。 これらは「新型コロナウイルスのための特別な対策」ということではなく、インフルエンザやその他の感染症が流行った時にもほぼ同じことが言えると思います。

    目次

  • 風邪の症状がある時の対処法
    ・仕事、学校をきちんと休む
    ・咳エチケットを遵守
    ・長時間、密閉空間に集団でいない
    ・スポーツジムなど不特定多数が触るものに注意
    ・適切に帰国者・接触者相談センターに相談する。
  • 家庭での感染予防方法
    ・家族全員で、手洗いの徹底
    ・手を洗った後のタオルを共用しない
    ・定期的な室内換気:1〜2時間おきに5〜10分可能な範囲
  • 家族に症状のある人がいた時の対処法
    ・導線を分け、申し訳ないけど接触を避ける
    ・看病が必要なら看病する人をひとりに限定する
    ・病人と部屋をわける
    ・タオルなど共用しそうなものは分ける
    ・特に症状のある本人は家の中でもマスクを。可能な範囲でみんなも
    ・特に症状がある人が触った場所はアルコール消毒(清拭)

調子が悪いな?と思った時の対処法

症状だけをみても、風邪とコロナは区別がつきません。 臨床の経過から疑うため、複数の医療機関にかかる事は診断を遅らせることにもなります。 感染拡大の予防のためにも、あちこちかからず、電話相談なども活用するようにしましょう。

症状が軽いときは⾃宅療養をする

普通の風邪も新型コロナウイルス感染症も、症状が出てから最初の数⽇は区別がつきません。 症状が出てすぐに受診しても、新型コロナウイルス感染症と診断することも、違うと診断することも困難です。仮に早く診断できたとしても、肺炎になったり重くなるのを防ぐ治療薬などもありません。 また、新型コロナウイルス感染症の⼤半は、風邪のような軽い症状のまま⾃然に治ってしまいます。⼀⽅で、症状がある時に外出したり受診すると、外出先や待合室で感染を広めるおそれがあります。

そのため、風邪のような症状が出ても最初の数⽇間は受診せず、仕事や学校を休んで外出を避け⾃宅療養してください。 ⾃宅療養の期間は⼀般の⽅は4⽇間、ご⾼齢の⽅・持病がある⽅・妊娠中の⼥性は2⽇間です。 ⾃宅療養中は1⽇2回(朝・⼣)体温を測り、⼿帳やノートに体温と測った時間を記録してください。⾃宅療養に不安があるときはどうぞ連絡をしてください。


風邪の症状がある時の対処法

上記のように仕事、学校をきちんと休むのはもちろんですが、他にも注意すべきことがあります。

咳エチケットを遵守

マスクをする事は一つの方法ですが、大事な事は手の動きです。 せっかくマスクをしていても、マスクを手で触れてしまい、その手で眼球・鼻粘膜・口腔をさわれば感染してしまいます。

人は無意識に1時間あたり30回以上顔を触っているそうです。 自分のマスクや周囲のものを触ったら、手にウイルスがついているものと思って、手洗い・消毒をするまで顔に触れないように気をつけましょう。


長時間、密閉空間に集団でいることはしない

日本の現在までの状況からは、患者の8割は感染を広げていません。 1人がたくさんの人に感染させており、換気が不十分な比較的狭い空間で一定時間過ごすことにより、うつってしまうようです


スポーツジムなど不特定多数の方が共有して触るものも注意

金属などに付着したウイルスは、数十時間から数日残存するようです。 消毒しきれていなければ、翌日でも感染しうるという事です。 特にニュースになったスポーツジムなどは汗などもかきますし、顔に触れる事が多そうです。 触れたら顔に触らず、手洗い・消毒を必ず行ってください。


むやみに病院にかからず帰国者・接触者相談センターに相談する

症状が続く場合は帰国者・接触者相談センターに相談してください。

  • 発熱(37.5度以上)が4日間以上続く場合
  • 高齢者・妊婦・持病のある方(糖尿病・肺の病気など)で、発熱が2日続く場合
  • 症状が強い時は早めに相談


家庭での感染予防

家族全員で手洗いを徹底してください。手洗いは、最も大事な対策の一つです。「帰ったらまず手洗い、可能なら消毒」と習慣をつけましょう。

手を拭くタオルを共用せず分けましょう。 可能ならば使い捨てのペーパータオルなどが良いと思います。

定期的な室内換気(1〜2時間おきに5〜10分間など)を可能な範囲で行うようにしてください。


家族に症状のある人がいたらどうする?

もし家族の中に症状のある人(以下、患者と表現します)がいる場合、どうしたら良いでしょうか。 上記の対策を行うのはもちろんですが、さらに行った方がいい対策があります。

患者との接触を最小限にする

なるべく接触や部屋を分けて生活するようにしてください。 患者さんには申し訳ないですが、接触を避ける必要があります。

看病が必要であれば、看病する人をひとりに限定するようにしてください。 ただし,⾼齢者や基礎疾患を有する患者⼜は妊娠中の⼥性には看病させない。 また、患者の⼊浴は最後にしてください。

症状のある患者さんご本人は、家の中でもマスクをし、拡散しないようにしてください。

念入りに消毒する

部屋の出入りでも、アルコールでの手指消毒をするようにしてください。 患者が触った箇所(ドアノブや⼿すりなど)をアルコールを浸した紙で拭き取り、消毒し、拭き取った紙は再利⽤せずすぐにゴミ箱に捨ててください。

アルコールがなければ、次亜塩素酸(キッチンハイターなど)も消毒に使用できます。ただし手指消毒には向きません。 濡れタオル、濡れティッシュで拭くなどでもやらないよりはマシです。

患者が使った⾐類やシーツを洗濯する際は、⼿袋とマスクをつけて洗濯物を扱い、洗濯後には⼗分に乾燥させてください。 患者が出すゴミはビニール袋等に⼊れ、しっかりと⼝を縛って密閉してから部屋の外に出してください。ゴミを扱った直後はしっかり⼿洗いをしましょう。

以上、可能な範囲で実行してみることをおすすめします。

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